認知機能不全症候群
いわゆる認知症です。
高齢期に認知機能が徐々に低下し、様々な行動障害を起こす症候群のことを言います。
犬も猫も数十年前と比べる寿命がだいぶ延びており、その結果として認知機能不全症候群が見られることが多くなってきたようです。
犬では15-16歳の約70%、猫では15歳以上の約50%で認知機能の低下を示す兆候の1つ以上が見られると言われています。
中でも、犬の夜鳴きに悩まされる方が多く、ご近所迷惑への懸念や睡眠不足から、飼主さんが精神的に不安定になり、体調を崩されてしまうことも少なくありません。
「ついこの間まではいつも通りだったのに。」「なんで急にこんなことに。」というお声をよく伺いますが、その兆候はだいぶ前から少しずつ出ていたのに見逃されているケースが多いです。8歳以上の犬の約50%が認知機能不全症候群の予備軍であったとの報告もあります。
以下に代表的な症状の一例を挙げます。
見当識障害 家の中で迷子になってしまう。物と物の間に挟まり動けなくなる。
社会的交流の変化 人が帰ってきても迎えに行かなくなる。急に攻撃的になる。
睡眠サイクルの変化 昼夜が逆転してしまう。夜鳴きをするようになる。
学習した行動の変化 トイレを失敗してしまう。
活動の変化 うろうろと徘徊する。遊ぶ時間が減る。
不安行動の増加
上記の症状に心当たりがあったら、動物病院にご相談ください。
認知機能不全症候群は、今のところ治療しても完全に治ることはなく、進行性であるため徐々に症状が重くなっていきます。ですが、早期から予防をすることで、その進行を緩やかにできると言われています。
認知機能不全を診断するためのチェックリストも用意しておりますので、お家の子が8歳になったら、認知機能不全の兆候がないか確かめてあげてください。
また、当院では獣医行動診療科認定医である小澤真希子先生による、認知機能不全症候群や問題行動の専門的な診察を受けることも可能です。
小田原エリアでは、行動学の専門診療を受けられるのは当院のみになります。ご希望の方はぜひご相談ください。